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第17回秋季展WEB2020

木村 建一

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チェルノービリ博物館

​油彩 F4 260×333

ウクライナの中央北部に位置する首都キエフの北ロシアとの国境近くに大きな原発事故を起こした発電所がある。その地名は日本ではチェルノブイリと呼ぶが、現地ではチェルノービリと聞こえた。ブイのイはィで、ブイでなくビに近いし、ノーにアクセントがある。市内から現地へのバスツアーがあったが、

丸1日かかるとのことで諦め、チェルノービリ博物館を見学した。直接事故処理に携わった何万人という人の顔写真に眼を奪われる。そのあと木陰のコーヒーテーブルを見つけてこのスケッチを描いた。向いのテーブルには中年のウクライナ美人が携帯で長電話をしていた。彼女はパーカッショニストで、スケッチブックを見せてくれたりしたが、わたしの絵が終わらないうちに立ち去っていった。。

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未来の大統領

​油彩 F4 240×330

2020年のアメリカ大統領選挙は民主党が保守党に大差をつけて勝ったが、トランプ大統領が敗北を認めないまま、バイデン氏は地元のデラウェア州の州都ウィルミントンで大観衆を前にして勝利演説を行った。大統領候補のジョー・バイデン氏に先立って、副大統領候補のカマラ・ハリス女史が白いパンツスーツ姿の勝負服で満面の笑みを浮かべてステージに現れると、大声援が起こった。彼女は悠然と演壇に立ち、何も見ずに滔々と20分間見事な演説を行い、バイデン氏を紹介する形で降壇したが、強烈な印象を残した。インド人の母とジャマイカ人の父を持ち、黒人女性としての矜持を全面に出して、私は最後の副大統領ではないと強調した。4年後の選挙では、バイデン氏は82歳となり、ハリス氏が大統領候補として立つのではないだろうか。もしその選挙でハリス大統領が誕生し、一方北朝鮮で金与正女史が女帝として君臨することになると、史上初の女性の頂上対決が実現する。

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